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 Album Title : Vermis (2013)
 Artist : Ulcerate (New Zealand)
 Type : Full-length
 Genre : Dark/Technical Death Metal
 Total Time : 54:16

 1. Odium [2:44] 
 2. Vermis [5:58] 
 3. Clutching Revulsion [7:04] *
 4. Weight of Emptiness [7:42] 
 5. Confronting Entropy [6:30] *
 6. Fall to Opprobrium [2:23] 
 7. The Imperious Weak [7:23] 
 8. Cessation [7:01] 
 9. Await Rescission [7:31] 

 ニュージーランド出身のダーク/テクニカルデスメタルバンドの4thフル。

 あなたは迫りくる闇に言い知れぬ恐怖や絶望を感じたことがあるだろうか?
 あるという者は幸運だ。もう一度味わえる。
 ないという者は心せよ。もう二度と戻れない。

 Ulcerate が最新作で放つ絶対的暗黒の前に、
 我々はただ怯え、恐れ、潰されるのだ。

 ひたすらに暗黒、行き場のない負の感情、脳の最深部まで蝕む抑圧。
 本作を簡潔にあらわすならこうだ。
 
 しかし彼らの表現する音は対照的に複雑である。
 そして何より、生々しい。

 表面で混沌のリフを撒き散らす Guitars。感覚の奥底で這い回る Bass。 
 これらが聴き手の認識の追随を許さないほど巧みに絡み合う。
 そこに Drums による猛烈かつ無慈悲な叩き上げと、
 奥底から悲痛な叫びを撒き散らす重々しい Vo. が共存する。
 テンポや展開は次々と変化していき、絶え間なく音は耳に流れ続ける。
 音は閉塞的であり、それは憂鬱や絶望とまで解釈できるほどまでだ。

 ああ、なんという感覚だろうか。
 超絶技巧と巧みな展開、そして世界観の前に朽ちゆく姿を見るのだ。
 暗黒に押し潰される自分を。"感覚"が支配されていく"感覚"を。

 生々しいというのはここだ。
 暗がりの部屋の中で、視覚以外の暗黒が自らを襲うという紛れもない事実。
 本当の闇に、我々は崩れ落ちる。

 この作品は聴く者を選ぶ。
 あなたは この圧倒的サウンドに耐えるのか、絶えてしまうのか、
 あるいは拒絶するのか、受け入れるのか。 

 答えは自らの耳に問え。

 Grade : 90
 Rank : Great work

 *Listen to GREAT tunes

  
   #2 : Clutching Revulsion

    
     #5 : Confronting Entropy

  
   #7 : The Imperious Weak


 For fans of Deathspell Omega or dark metal...